元薬剤科長の上戸典男被告が医薬品を転売、約1億7000万円横領の事件、被告に賠償命令(岩手県洋野町)

町がおよそ2億5000万円の損害賠償を求めた裁判

元薬剤科長におよそ1億7000万円の支払いを命じる

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 洋野町の町立病院から医薬品を不正に持ち出したとして業務上横領の罪で実刑判決を受けた元薬剤科長に対し、町がおよそ2億5000万円の損害賠償を求めた裁判で、盛岡地方裁判所は5日、元薬剤科長におよそ1億7000万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

 この裁判は、洋野町の国民健康保健種市病院の上戸典男元薬剤科長が平成25年までの14年半にわたり病院の医薬品を東京の業者に転売し損害を与えたとして、町が損害賠償を求めたものです。


 5日の判決で盛岡地方裁判所の小川理律子裁判長は町が被害品を特定した根拠の1つとした病院の在庫管理システムについて、正確性を点検、確認する体制が講じられてなく、数値の正確性に問題があると指摘しました。


 そのうえで、損害額については医薬品が中古であることなどから、町がおよそ2億5000万円の損害賠償を請求したのに対し、元薬剤科長におよそ1億6700万円を支払うよう命じました。


 判決について洋野町の水上信宏町長は「町の主張が一部認められなかったと理解している。内容を十分検討し対応したい」とコメントを発表しました。


 また、元薬剤科長の弁護士は「本人と相談した上で対応を検討したい」としています。

(NHK NEWS WEB 2016年 8月5日

この事件、「薬売ります、買います」という業者のDMがきっかけだったようです。

 ’13年10月には岩手県の洋野町国民健康保険種市病院の元薬剤科長が病院の薬品を横領、転売し、14年7ヵ月で約1億7000万円を受け取っていたことが発覚。この元薬剤科長は逮捕直前、その心中をこう告白している。

「(薬の発注は)私が全部やっていたからできた。最終的なチェックも自分でやっていた」

「車のローンなどで金額がわからないほどに借金が膨らんでいた。カネを借りては返すの繰り返しで、冷静な判断ができなかった。

 横領をやめる機会は何度もあったが、インターネットで買い物をするのが楽しくて、感覚がマヒしていた」

 着服のきっかけは、薬剤科に届いた「薬売ります、買います」という業者のダイレクトメールを目にしたことだという。

「カネは盛岡市内に購入したマンションの頭金や競馬にも使った」

 ローンで首が回らなかった、という切実な状況から始まった着服は、いつの間にかインターネット・ショッピングや競馬で遊ぶカネほしさに変質してしまい、ズブズブにはまりこんだ本人は、もう自力では抜け出せなかった。結局、元薬剤科長は県警などに逮捕、起訴されている。

(「週刊現代」2015年3月28日号より)

逮捕されたのは、53歳の上戸典男容疑者だったようです。

 洋野町の国民健康保険種市病院で医薬品転売による横領が明るみに出た問題で、岩手県警捜査二課と久慈署は1日、業務上横領の疑いで、元薬剤科長の二戸市仁左平大下、無職上戸(かみと)典男容疑者(53)を逮捕した。

 町の調査で約1億7千万円に上るとみられる巨額横領事件は、発覚から約1年を経て捜査が本格化。

 生活費のほか、先物取引をめぐる損失の穴埋めなどに充てていたとの情報もあり、当局は具体的な使途も含め全容解明を進める。 

 逮捕容疑は2013年3月から同10月までの間、病院で保管、管理している薬品数百点(計9百数十万円相当)を、東京都内の薬品卸売業者に発送して売却し、代金を私的に流用した疑い。

(47News 2014年10月2日)

毎月100万円もの金が口座に振り込まれていたようです。

 岩手県洋野町の国民健康保険種市病院で、勤務する薬剤師の男(52)が医薬品を業者に横流ししていた問題は、薬剤師の世界の暗部を浮き彫りにした。

 男は15年間で1億7000万円もの大金を不正に取得したことが判明しているという。もっとも、業界にはこんなワルはまだまだいるというから驚かされる。

 患者に薬を処方する裏で、犯罪に手を染める一部薬剤師の“汚れた手口”とは――。

 同院を運営する洋野町によると、薬剤師の男は1999年から薬の横流しを始めた。この年から薬剤師の有資格者が男だけになり、仕入れや在庫管理を1人で担当していた。監視が一切ない中で不正な副業を15年間も続けていた。

 病院の薬を抜き取って段ボールに詰め、東京の卸売業者に発送。代金・報酬として毎月100万円もの金が男の口座に振り込まれていた。

 11月20日付で懲戒免職処分となった男は「生活費や遊興費に使った」と認めているが、着服したカネはほぼ使い果たしていた。

 町の総務課の担当者は「10月末に病院へ税務調査がピンポイントで入ったことで横領が発覚しました。薬剤師を置かないと病院が回らないので、11月18日には新しい薬剤師さんに来てもらいました」と話す。町では刑事告訴とともに損害賠償請求訴訟も検討している。

 今回のように巨額なのはレアケースだが、薬剤師業界では小遣い稼ぎに精を出す不届き者は確かに存在するという。事情通は「特に睡眠薬や向精神薬などをこっそり売りさばく薬剤師がいます」と話す。

 売り渡す先は“ヤミの薬バイヤー”だ。彼らの手から、今度はドラッグジャンキーらに売られる。ジャンキーは本来の処方目的とは大きく異なり「薬でハイになる」ことを目的として服用するという。

 かなり前から薬の流出が頻発したため、数年前から厚労省や薬剤師業界では医薬品の廃棄におけるルールを厳格化した。

「廃棄時に数を確かめることはもちろんですが、薬が詰められた箱や瓶のラベルまで裁断して捨てています」(ある薬剤師)

 ラベルを裁断までするのには理由がある。

「中身はテキトーな丸薬だけど、それに『○○』という向精神薬のラベルだけ貼ってもジャンキーには売れる。いわゆるプラセボ(偽薬)効果だね」(先の事情通)。だから薬によってはラベルまでもが売れるのだ。

 前出の薬剤師によれば“裏バイト”で横流しする薬は風邪薬や頭痛薬やED改善薬などポピュラーなもののほか「本来処方されるべきではない理由で使いたい薬」が売れるという。

 たとえば「本来は肝臓の機能を高める薬だが、二日酔いのときに使いたい薬」などが売れ筋だという。

「虫刺されをなんとかしたくて、炎症を抑制するステロイド含有の薬を自分で飲んでみました。するとすぐに腫れが引いたんです。これは女性に売れると思います」(前同)。これも虫刺され程度では正式には処方されない薬だ。あきれた薬剤師だが、小遣い稼ぎ程度でもれっきとした犯罪行為だ。

(東スポWEB 2013年12月8日

薬剤師業界では小遣い稼ぎに精を出す不届き者は確かに存在するということで、これだけの巨額の金額の横領であっても、だんだんと麻痺してきてしまうのでしょうか??

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